リレーエッセイ3月
私の好きなもの 松本芙充子
日差しは暖かだが、大気は冷たい春の日差しのなかに、深紅やローズ色のシクラメン、黄色や白のマーガレット、クリスマスローズの花が、落葉の中に数株ずつ色鮮やかに咲き、水仙の葉も元気に育っている。あまり手入れもしないのに、季節ごとに楽しませてくれる。私の好きなコーナー。「自然って有難いな~と」思わずお日様に手を合わせるときがある。
最近私はテレビをよく見る。BSプレミアム等の旅番組、「日本百名山」や「冬のロッキー山脈・角で闘うビッグホーン」等々枚挙に暇がない程面白くて、良く作りこまれた作品の数々を楽しんでいる。普通の旅では見られない精度の高い風景や、思いもよらない角度からの景色を見る事ができて、とても面白い。
「せごどん」のDVDも、夫と繰り返しみた。桜島や「鹿児島ふるさと偉人館」「磯庭園」は、何回も訪れ、馴染みの深い土地ではあった。しかしテレビのおかげで大久保利通と西郷隆盛の性格の違い、薩摩藩の結束の強さや、なぜ明治維新にあれだけ鹿児島が関わっていたのか等、作者の主観はあるにせよ、具体的に理解出来た。そしてもっと日本の歴史をよく知らなくてはならないと思った。
以前からの楽しみには、新聞の読み比べ、ウインドウショッピング。そして「熊本―すみれ」の例会への出席がある。
色々な分野の職業に就き、社会貢献をしている大多数の会員、なかには、「無菌状態で、蚕を育て、より美しく、珍しい布を織る。そして 世界のオートクチュール界を制する」という ロマン溢れるプロジェクトに携わっている会員もいる。
そんな活き活きと、前向きな会員の方々と顔を合わせるのは、私には、社会への窓口として、得難く有難い存在であり、「大好きなもの」の一つである。