リレーエッセイ7月

宮古島紀行     福味リキ子

 令和最初のゴールデンウイークも過ぎ少し落ち着きを取り戻した頃、宮古島へ行ってきました。
沖縄本島、石垣、西表と何度か訪れましたが、なぜか宮古島だけはスルー。TVコマーシャルの長~い池間大橋を渡ってみたかったのです。宮古空港に着いた時、亜熱帯特有の突然のスコール。一瞬のうちに青空。さすが南の島です。
 宮古島は今バブルの真っ最中。ホテルの建築ラッシュ、大型機の離着陸できる滑走路の整備等、海沿いの開発はすごいものがあります。要らぬおせっかいですが、海抜0メートルの所で大丈夫?
泡が消えないようにと願いました。
 全長1,425メートルの池間大橋を渡りました。急流の中に立つ巨大な橋げた、緩やかなカーブの姿等、日本の技術の素晴らしさに感嘆。「海ガメが見えますよ」残念見逃しました?
 橋を渡るだけなら誰でもできるということで、この小さな島(ごめんなさい)で日常生活の
エネルギーはどうなっているのかしら、と見学に行くことにしました。
 高い山等無いに等しい島では、飲料水の確保が女性の一番の仕事。貴重な雨水を貯える地下ダム、急な石段を上り下りする海辺の井戸。熊本地震で私たちも水の大切さを実感しましたね。
エコエネルギーは太陽光発電、メガソーラー、バイオマス等、至るところに小さな変電所があり、何年か先には公用車は電気自動車にという計画もあるそうです。
 小さな神社のようなほこらがありましたが、ガイドの説明ではパワースポットだそうですが、
島民以外の人は立ち入り禁止。特別な方だけ祈りをささげる場所とのこと。少し離れたところでおこぼれのパワーを頂いて帰りました。
 民家の庭には様々な花が植えられて、路地にハイビスカス、ブーゲンビリアの大木。熊本なら霜に当てないように注意するのに、年中生き生きと咲いているそうで、我が家の花たち、可哀そうです。珍しい提灯ハイビスカスを一枝いただき、挿し芽にしました。
 10数年振りに主人と旅行できたのが何てことないけど良かったかなと思っています。二人で家を留守にすることが出来なかったので、元気な母に感謝です。

  ○麦秋の 畦の隣は 水を張り
  ○機上より見る 珊瑚礁の影 夏近し
                             凡人最下位です。