リレーエッセイ3月

一期一会    米澤静江

 私どもの会社ヨネザワは創業50周年を迎え、私はその50年を振り返って記念誌作成に携わることになりました。
 この50年は、「夢は必ず実現する」という創業者、主人の思いを実現するために必死に取り組んだ、あっという間の50年でした。
 ヨネザワが熊本県庁通りに創業したのは1974年(昭和49年)。社長房朝と結婚して4年後、私を含め4名によるわずか8坪の店からのスタートでした。
 創業当時、社員は店舗での販売や外販活動に飛び回り、経験の浅い知識不足の私は社長の指示により地道な顧客層とファン層拡大に務めて参りました。県庁を訪問して上層階から順次訪問しながら眼鏡洗浄サービスを続け、職員の皆さまに可愛がっていただき来店にも結びつきました。3人の子育てに追われながら年中無休で仕事に邁進する夫婦のあり方に不安もありました。しかし訪問した何組かの皆さまと数十年の時を超え、今も家族ぐるみのお付き合いが続くなど、メガネという商品の素晴らしさを実感し仕事が好きになりました。お客様との出会い、社員や社員のご家族との出会いなど様々な出会いを持てたことは大きな喜びでした。
 その過程で私は、国際ソロプチミスト熊本-すみれに参加させていただき35年間、ボランティア活動にご一緒させていただいています。その活動の中で、いろいろな先生方のお話をお聞きしたり、全国の様々な人と触れ合うことにより、多くのことを学ばせていただきました。
 国際ソロプチミスト熊本-すみれでの35年の年月と、ヨネザワの50年が私の頭の中で重なりあって、走馬灯のように巡り、感慨があふれ出します。
 国際ソロプチミスト熊本-すみれでのいくつもの楽しい思い出、ボランティアのすばらしさを知ったこと、働くことの喜び、関係の皆さまと出会ったことへの感謝・・・。私の人生が、皆さまとの出会いで本当に豊かになりました。
 「商品を売るのではなくメガネを通じた快適な暮らしをご提供する」、「楽は苦の種、苦は楽の種」という社長の信条は私をはじめ全ての職員の心構えとして浸透し、誰もが働くことを心から楽しめるようになっていきました。ヨネザワが半世紀を超えて発展することができたのは社長が提唱するこの奉仕の心と愛社精神によるものと信じています。
 国際ソロプチミスト熊本-すみれでの活動を通じて人との出会いのすばらしさを知った35年、ヨネザワで仕事の喜びを知った50年の時の流れが、私の人生の大きく豊かな川となって流れています。
 そして、これからもヨネザワの精神をしっかりと守り、そして又、国際ソロプチミスト熊本-すみれで学んだたくさんの教えを元に社会に貢献して行きたいと思います。
 最後に皆様方へ感謝の気持ちをお伝えいたします。本当にありがとうございました。