リレーエッセイ9月
愛犬ビリー 深浦由美子
ビリーは15年前西原村に捨てられていた保護犬です。保護犬を世話されている個人ボランティアさんを通じ、生後3ヶ月ほどで我が家へやってきました。
とてもやんちゃな男の子で、我が家はあっという間に床も柱も傷だらけになってしまいました。子犬の頃、主人と散歩中大けがをさせてしまったことはありますが、この15年間病気一つせず散歩が大好きなとても元気なミックス犬(雑種)です。
家族皆にすぐなつき、私が帰宅すると後ろ足で飛び跳ねながら全身で喜びを表してくれ、夜中には時々首輪を外して一緒にかけっこなどもして遊んだりしました。目を離した隙に何度か行方不明にもなりましたが、すぐに自分から我が家へ戻ってきて玄関前に寝ていたこともあります。ビリーとの毎日の散歩はどんなに天気が悪くても欠かすことができない私の生活の一部でした。
しかし昨夏頃から少しずつ後ろ足が悪くなり、とうとう今年の春には自分で立つことも寝返りさえもできなくなってしまいました。昔は雷を一晩中おびえながら怖がっていたのに、今は雷がなっても鳴きもせず動きもしません。目もほとんど見えないようです。食欲も減り、筋肉が落ち痩せてしまいました。昔のあの元気なびりーとの違いに胸が詰まる思いです。
犬用の車椅子を主人がオーダーし、毎日リハビリとして乗せていますが、なかなか上手く歩けません。しかし昔ほどではないにしろ、まだまだ食欲はあります。心臓も元気です。
今日も少しでも歩けるようにと、ビリーの足をマッサージしながらたくさん話しかけ介護しています。