リレーエッセイ1月

私たちは孫や次世代にどんな地球を残すのでしょう? 世良喜久子

令和2年の新しい年を迎え今年は待ちに待った東京オリンピックを迎えます。世界から多くの人々を迎え「おもてなし」精神でどんなオリンピックが開催されるか今からワクワクです。そのような中で先日マドリードで開催されたCOP25はとても気になることでした。地球規模で起こっている地球温暖化現象。それぞれの国の事情もあり温室効果ガス削減の数値目標が決まらず史上最長の延長COPだったとメディア各社は伝えていました。グテーレス国連事務総長は会議の結果に落胆。日本は世界中で温暖化に対しての取り組みが悪いと化石賞をいただく羽目に陥ってしまいました…。私たちは便利で豊かな暮らしを追い求め実現させ多くのエネルギーを使い大量の炭素を排出する高炭素消費社会で暮らしています。電気の6割は火力発電、このところの40度に近い真夏日には熱中症を防ぐためエアコンの消費量もすざましいものがあります。地球の温暖化の現象は負のスパイラルを起こし地球上の自然をはじめ私たちの生活を正常に保つ限界を超えたなどの記事を目にすると孫たちが生きる2050年、2100年はどんな世界が待っているのかと恐怖を覚えずにおれません。ジンバブエの駐日大使夫人から「ジンバブエには世界一を誇るビクトリアの滝があるのでぜひいらっしゃい」といわれたその大滝はこのところ枯渇し、北極の流氷はなくなりつつあり、日本でも激しい雨の回数が増え年間の降水の日数は減少し渇水が発生しています。私たちが作ってきた今の世界、次世代に負の遺産を少しでも残さないよう現状を知り私たちでできることから何か始める覚悟が今必要でないか思うことしきりです。スエーデンの16歳のグレタさんの一人から始まった地球温暖化を止めようと真剣な活動に学ぶものがあるように思います。私たちは孫や次世代にどのような地球を残すのでしょうか?