リレーエッセイ6月
私の愛犬 太郎 福田邦子
私の愛犬は柴犬(中型犬)の雄だ。名前を「太郎」という。2019年7月15日生まれなので、もうすぐ7歳になる。
太郎は、生後3ケ月の時、私が時々買い物に行くホームセンターのペットショップの展示ゲージの中にいた。私は動物が好きなのでペットショップの前を通る時は、いつもかわいい犬や猫がいるなぁと思い眺めている。あの時もペットショップを眺めていたら、一匹の柴犬の目と私の目が合ってしまったのである。その時、私はこのかわいい小さな素朴な犬のとりこになってしまった。家に帰って夫に「かわいい柴犬がいたのよ。私を見つめて家族にしてちょうだいという目で私を見つめるのよ。これまでペットいない歴8年だったのだけど、家に連れて帰りたくなって困ってしまった」と話をした。
その時、夫は「買ったらいいじゃないか」と何でもないようにひとこと言ってくれた。「えっ、買ってもいいの?」私は、高齢者でそう長くは生きられないし元気でもない。今なら何とか相手もできるが、これから先のことを考えると私より若い柴犬がかわいそうだと思った。そのことを夫に話してみると、「娘たちが後は面倒を見てくれると思うよ」とも言ってくれた。私は嬉しかった。
次の日、夫と一緒にペットショップへ柴犬を見に行った。いた、いた、相変わらずの可愛さで展示ゲージの中にいた。夫も気に入ってくれたのだ。早速、我が家の一員としての手続きをした。当時、生後3ケ月で小さくて元気のいい柴犬はやんちゃでいたずらばかりしていた。それでもかわいいのだ。そして私をずいぶん振り回してくれた。我が家を抜け出して行方が分からなくなったり、ある時は南警察署から迷子犬を預かっていますので引き取りに来
るようにと言われたりした。私だけではなく夫は夫で、太郎と庭で遊びまわっていた時転んで足の小指を骨折した。その骨折も完治するまで3ケ月以上かかった。当然、私も何度か転んでひざや腰を痛めた。
7歳を迎えようとしている今、太郎も若い時のままではなく私の言っていることがわかるような素振りを見せてきて落ち着きのあるペットになってきた。私がソファーに腰かけていると足元に来て寝そべったり、ソファーの横に座って体を撫でてぇと甘えに来たりする。食事どきは食卓を囲んでいる私たちのテーブルの椅子の横に自分も家族の一員のように座っている。静かにお座りをしているといつか何かおこぼれがもらえるのだというようにお利口に座って私たちの食事を見守っている。この時ばかりはおかしいようにお利口な太郎である。数年前までのコロナ禍の中では、私は太郎にずいぶん癒された。最近では、私の体力が落ちてきたので以前のように小一時間の散歩ができなくなってきたが、週2回、ドッグスクールのスタッフに来ていただいて訓練をお願いしている。ドッグスクールには太郎のお友達もいるらしく、スタッフの方が迎えに来てくれると喜んで出かけて行く。
太郎といつまで一緒にいられるかわからないが、ペットがいるということに大きな幸せを感じている。私も、もうしばらく元気でいなければと自分自身に言い聞かせている昨今である。





