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リレーエッセイ |
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すみれメンバーが毎月交替で執筆します |
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19年目を迎える「アフリカの子供の日」IN KUMAMOTO |
平成23年2月
世良喜久子
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1976年南アフリカ共和国ソウェトの黒人居住区で、アパルトヘイト反対に立ちあがった生徒たちを大量虐殺する事件がありました。これを機にこのようなことが起こるアフリカには未来がないとアフリカ統一機構では1991年「アフリカの子どもの日」を制定し、世界の人々がアフリカの子どもの生存と発育の機会を活かし、考えることを期待して世界各地で記念行事が開催されるようになりました。1年後日本ユニセフ協会熊本県支部が設立され、21世紀ユニセフが支援しなければならないのはアフリカであるとの思い出ソロプチミストの会員はじめ地域の多くの方々の協力をいただきながら「アフリカの子供の日」in
kumamotoは続けられてきました。アフリカは遠い国と思われていますが、私たちの日常生活で使う携帯電話のコンデンサーの希少金属のタンタルはおもにコンゴ民主共和国で産出され、アフリカ抜きでは私たちの生活は成り立たなくなっています。先進国と開発途上国の関係、民族対立、武力闘争、人権、都市化、環境破壊など今日の世界が直面する多くの問題が凝縮されているところがアフリカと言えると思います。
アフリカを知ることが世界を知り、より良い未来を創ることにつながると考え毎年試行錯誤の中で少しづつ活動を続けてきました。当初熊本にはアフリカからの人々はほとんどおられずアフリカ各国の駐日大使館にお願いしてアフリカの子どもさんに参加してもらったり、大使館の方々をお招きしたりしておりましたが、アフリカに住んだことがある子どもたちは少ないため、この数年アフリカからの留学生に参加を呼び掛け事業を展開するようになりました。民間での継続的なこのような活動は日本の他地域にないとのことで、留学生の中で人気があり、あっという間に参加定員いっぱいになる状況が続いています。昨年は960名ほどの日本へのアフリカからの留学生の中、その中の1割弱の80名程度の参加がありました。
彼らの討論を聞いているとアフリカの学生は深く自分たちの事、世界の事を考え歴史的にも自分たちの立ち位置をしっかりつかんでいる学生がほとんどのように思えます。日本の学生はどうでしょうか?
日本人は内向きといわれて久しいのですが、日本人は私たちを含め学生まで、自分たちの生活は世界につながっているという認識が希薄でいろいろな事柄を知らな過ぎるように感じています。
このままでは次世代の日本はどうなるのかと一抹の心配がよぎります。日々世界は大きく変化して動いています。「アフリカの子供の日」in
kumamotoに参加する熊本の高校生に少しでも世界の事、アフリカからの留学生の意欲、エネルギーを感じてもらいグローバルに世界の事を考え、行動し判断する為のはじめの一歩に「アフリカの子供の日」イベントがなることを願って今年19回目のアフリカの子供の日in
kumamotoを開催したいと思っています。
興味のある皆様のより一層のご支援をお願いいたします。
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