リレーエッセイ10月

コロナが気付かせてくれたこと   杉光啓子 

 あんなに暑く危険な夏だったのに、それが嘘のように風が気持ちよく、朝夕と昼間の気温差が秋の気配を感じさせてくれます。

 GoToキャンペーンで人々の移動や街は動き出した感じですが、まだ気持ちは恐る恐るで判断基準がつかめません。
また次の波がいつ来るのやら・・・
コロナ禍と付き合っていくのは大変ですね。

 フランスに3年勤務していた次女が8月末にやっと帰国することができ、ヨーロッパの深刻な感染者の増加から脱出できほっとしています。
ただ、娘がいる間にと6月に計画していた3回目のフランスはかなわぬ夢となりましたが(涙)

 そして私も三密のジムをやめました。
その代わり通販で買った三色のゴムでストレッチしたり、ユーチューブでエアロビやズンバをかじる程度やっています。
会費も払わなくていいし、移動もないし、好きな時に自分のペースで出来るし、この方法なら意外と続けられそうです。

 コロナは、当たり前に自由に行動したり、大勢の人と会ったり、食事をすることがどんなに楽しくて良いことかを気付かせてくれました。
コロナ禍でも、どうすれば別の方法でやっていけるのか考えることを気付かせてくれました。

部屋でなんちゃってジムをするとき‥・
習ったお花を活け替えて部屋に飾るとき‥・
豆をミルで引いてサイフォンの珈琲を味わうとき‥・
ステイホームでもやもやしたストレスを、このささやかな時間たちが癒してくれています。